愛と涙の開発秘話

第2回
 前回に引き続きまして、キャラクター別の開発にまつわる苦労話PART2を紹介していきたいと思います。

 今回は、不知火舞・春麗・覇王丸・ザンギエフの4キャラについての苦労話などを。


 
 
不知火 舞


 SNKの元祖格闘ヒロインと言うことで、定番ではありますが、
やはり不知火 舞を登場させることになりました。

 問題だったのが、舞と春麗にキャラクターとしての接点が無く、VSライバル戦の演出のセリフにえらい手間取ったことです。
 企画的には、お互い格闘ゲームの元祖ヒロインという分かりやすい共通点があるのに・・・

お陰で、「バルログを追っていたらたまたま舞に会った」「アンディを探していたらたまたま春麗に会った」というバカなオチになってしまいました。

 開発終了間際に、無理矢理試合開始演出(和服vsチャイナドレス)を追加し、泣きました。


(企画担当:SUPER NOVA)

 
 
春麗


 今や誰でも知っている超有名キャラなので、リュウ同様扱うときは緊張しました。

 デバッグの時のバイトさんが大変春麗に詳しい方で、「○×がHITしたあとは××が連続技になるはず」とか、たくさん注文を頂きました。

 私が知っている春麗は「ストリートファイターU’」の頃のもので、今回の仕事を通じ春麗もあの頃とは随分変わったのだなあと痛感しています。


(企画担当:SUPER NOVA)


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 春麗を作った際の苦労話ですと?・・・・ふははは!面白い質問ですな。

 まぁ・・・春麗と言やぁBIGなキャラなので、多少は描きながら恐怖を抱いた物ですがね。 なぁーに、恐怖など小鳥のような物です。飲み込んでやりましたよ。ふははは。

 そうそう、意外に技が多かったんで少々面食らいましたな。ふふふ。技がね。


(デザイン担当:HISABOW)

 
覇王丸


 各ゲームの主人公キャラを集めると、どうしてもスタンダードな強さのキャラクターが揃ってしまいます。

 そこで、シリーズ主人公でありながらスタンダードでない珍しいこの覇王丸を出すことが決まったとき、大喜びしたものです。

 連続技など狙わず、狙い澄ました一撃で一刀両断!といったイメージを
もたせて作ってみましたが如何でしょうか。
 因みに私はこのゲームをプレイするときは覇王丸ばっかり使っています。「オリンピック」の「タイムアタック」も、彼を使えば楽勝ですよ。


(企画担当:SUPER NOVA)
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 覇王丸を作った際の苦労話ですと?・・・・ふふふ。この期に及んでそんな質問かね。
 そう・・・奴は、あの隆々たる髪の毛が問題でしてな。
 大きすぎず、小さすぎずといったポジションを得るのが大変面倒だった!

 それと刀。刀だよ。
 あいにくあのような物騒な物とは無縁でね。なかなかうまく描けなかったものです。

 しかし、描き上げてみると、あの刀という物も、なかなかどうしていいものですな。
 私もあの様に、斬りたくなるのですよ。・・・ふふ、ざっくりとね。いひひ。


(デザイン担当:HISABOW)

 
ザンギエフ


 ザンギエフもあるイミCAPCOMの顔なので、毎度ながら緊張しました。
純粋な「投げキャラ」である彼は、調整が難しく、調整中は最強になったり最弱になったりと忙しかったです。

 また、あのインパクトのあるステキな顔をディフォルメするのが難しく、
四苦八苦していたのが懐かしいです。開発中のザンギエフの顔は、今見ると笑えます。

 ふと思いますが、やはり製品化されてみると、デカイキャラは見栄えがしていいですね。


(企画担当:SUPER NOVA)
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 うふふ、ぼうや・・・何が聞きたいの?
 え?苦労話?

 あはん、だめよ。そんな。でもいいわ、教えてあげるわ、あなたになら。

 そうねぇ・・あたしの大好きなザンギエフちゃんの、ぷりっとした肉感の表現がむずかしかったわ。
 でも、苦労の甲斐あって、結構おいしそうに描けたと思うけどどうかしら。

 あとね、投げ技が多かったから、ほかのキャラの投げられてるパターンを作るのが大変だったの。
 でも、投げられて身もだえするベガ様の肢体、「これだ!」って思ったわ・・・。


(デザイン担当:NAKAMATA)

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